弟の戦争 [戦争]

ロバート・ウェストール 著
原田勝 訳

弟の「フィギス」は湾岸戦争で戦っている少年兵「ラティーフ」にシンクロする。
一見、とても頼もしく信頼おける父親と、
少々、かわっている弟の対比を元に
正しい戦争とはなにかを考えていく。

とても読みやすく、あっという間に読んでしまう。
たぶん、訳のすばらしさにもよるのだろう。

戦争についてだけでなく、ものの見方について考えさせてくれる。

もう湾岸戦争が終わって20年以上もの時間がたった。
夜に、花火がとんでいくような爆撃の映像は今も印象に残っている。
なんか、ゲームの画面のようなあっさりとした映像。
そして、たぶんその戦火の下に、実際にラティーフのような少年がいたんだろうな。

原作は「Gulf」
湾とか、へだたり、断絶というような意味があるそうだ。

訳者によるあとがきも読みやすくてよい。
作者はひとり息子のために児童書を書き出したらしい。
表紙の裏に写真が載っている。白いひげのたのもしそうなおじいさんだ。
1993年になくなったそうで、湾岸戦争1991年だから、この話を書いてすぐなくなったのかな。
この人の他の作品を読んでみたくなった。
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