エレガントな解答をもとむselections [数学]

数学セミナー編集部編

ご存知、数学セミナーの人気コーナー「エレガントな解答をもとむ」の1988年6月号から1999年12月号までの問題から選んだ45問。
内訳はパズル・論理12問。幾何17問。代数・解析10問。組合せ論6問。

問題編として最初にこの45問を提示し、その後のページで1問あたり数ページを使って、正解だけでなく、いろいろな解答を紹介している。

すべて解いたわけではないが、一番、目に留まった問題は第1問(第1問だから目に留まったというだけではない・・・)。

まず、この問題の紹介から。

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平面上に23個の点を「なるべくエレガントに」配置してください。配置がどうエレガントであるか、23という数の「個性」をどう生かしたかなどについて簡単な説明もお願いします。
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問題はこの後に点が10個の場合を取り上げ、ボーリングのピンの配置と(一般的にいう)星型の配置を2通りを例としてあげています。なお、この2つの図の紹介の後、「もっとも、左側のほうがよりエレガントだといえるでしょうが・・・」という一言を付け加えています。

最初見たときに、なんか数学的な問題じゃないなあ、と感じたのですが、解答を読むうちに「これはなかなかいい問題では」と思ってきました。まず、何をもって「エレガント」というのか、というところにそれぞれの個性が出ていたようです。

私自身は最初1列に23個の点を並べるのが一番エレガントではないか、と考えたのですが、これは、問題文の中の「「個性」をどう生かしたか」という表現によって除かれます。同様に、円周上に配置した23点も排除されます。

点の配置のエレガントさを定義しようとした人もいたようで、中でも定量化まで踏み込んだ解答もあったそうです。
この問題の元は、ルディー・ラッカー氏の「思考の道具箱」(工作舎)で、1個から100個までの点のきれいな配置をシラミつぶしに考えたときに「いくら考えても、いい配置が思いつかなかった最小の数」と書かれていたものからきているようです。


その他、図を使わず比較的短い問題を数問紹介しておきます。

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太郎君がこう言いました。「太陽から地球に光が届くには8分ほどかかる。地平線に太陽が沈んだと見えるときには実際の太陽の位置は8分ほど進んだ地平線の下のほうにあるんだ。」次郎君は「へー、なるほど」と言ってちょっと考えてしまいましたが、「本当にそうなのかなあ」と少し疑問があるようです。太郎君が正しいのか次郎君が正しいのか、読者の明快でエレガントな説明を求めます。
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3辺の長さが整数で、面積も整数になる三角形のうちで、面積が最小となるものを求めてください。
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10と互いに素なすべての自然数は11・・・・1のように、1を並べた倍数を必ず持つことを示してください。
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立方体の6面を絵の具で塗り分けます。使える色は6色までで、すべて違う色でも2色か3色だけを使っても、まったく自由です。違う塗り方は全部で何通りありますか。
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最後に、著者の紹介
秋山仁・天羽雅昭・有澤誠・安藤哲哉・岩井齊良・植野義明・大島邦夫・大槻知忠・小島寛之・清宮俊雄・竹内郁雄・戸川美郎・徳重典英・外山芳人・永田雅宣・中谷実伸・中野伸・中村義作・中村滋・根上生也・一松信・矢野環・山田修司

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