この世界の片隅に(kindle版) [マンガ]

「夕凪の街桜の国」を読んで以来、ずっと気になりながら、読めなかった「この世界の片隅に」。
昨夜、読み始めたら、一気に読んでしまった。

最初に、すずのこどもの頃の話があるのだが、それがとても効果的だった。
すずが呉から広島に行くという話がでたときには「どうか、行きませんように」と祈るような気持ちで読んだ。
簡単にいうと、戦時中の庶民のなにげない毎日を描写しているという表現になるのだろうが、
なにぶん、やっぱり「戦時中」。
知り合いが戦争にとられたり、爆弾で右手首から先を失ったり、姪を目の前で亡くしてしまったり・・・。
まあ、今の私たちから見ると、どう考えても「普通でない」毎日が綴られている。
にも関わらず、暗くなってしまったり、気が滅入ってしまわないのは、ひとえに作者の力による。
いくつかのせつない話を組み合わせて、心に残る作品になっている。

実は、このマンガ。kindle版以前に、普通の書籍で持っているんだよなあ。
なのに、なんで読もうとしなかったか。
ちらっと見ただけで「おもしろくなさそう」と判断したからに他ならない。
読んでみて、正しくない判断だったことがわかった。

つい先日「戦艦大和の最期」を読んだばかりなので、このマンガの中で大和の姿がちらっと見えるだけでも、あの本のことを思い出したこともあるのだろう。
よい本だった。
タグ:こうの史代
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