ノルウェイの森 [小説]

村上春樹

「限りない喪失と再生を描き・・・」という言葉が文庫の裏にあった。
まさしくそんなお話。

この小説を通して魅力的な登場人物はほとんどいない。
しいてあげれば、ハツミさん?
緑さんもまあいいのだが、実際にそんな人いたらいやだろうし・・・

その緑さんが、理想の愛の例として、ショートケーキの話をだすのだが、それがよかった。

この小説を通じて、「ノルウェーの森」ではなく、同じラバーソウルの「インマイライフ」の方を思い出した。
もっとも、「インマイライフ」ではこんなに売れなかったことだろう。
最後レイコさんが50曲をギターで弾く中で、ビートルズの曲は(たぶん)15曲。
残り14曲のメロディーは頭の中で鳴ったのに
不思議なことに「ノルウェーの森」だけがメロディーが思い浮かばなかった。

直子さんのイメージは「ジュリア」かな。

この小説が発売された頃、「100%の恋愛小説」というコピーがはやったが、
文庫の裏の「喪失と再生」という言葉の方が適切かなと思う。

人間、生きている時間が延びるほどいろいろないろいろな「喪失」を経験する。
そういう意味では、以前読んだ時より、今の方がこの小説のことがわかるのかもしれない。
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