宇宙は本当にひとつなのか [物理]

村山斉

全宇宙の23%をしめる暗黒物質と73%をしめる暗黒エネルギーの存在を元に、最新の宇宙観を語ったブルーバックスの一冊。

ここ10年のうちに暗黒物質の正体がわかるという話は今後のことがとても楽しみになった。

また、多元宇宙の人間原理の考え方はとてもおもしろいものだった。

「この宇宙の物理法則を見直してみると、人間が出現するための条件がそろうようにできすぎている。なぜか。それはたくさんの条件をもった宇宙がランダムにつくられている中で、宇宙を観測できる人間が存在するのがこの宇宙だけであるから。宇宙のことを観測する人間がいないならば、宇宙を観測するものはいない。観測されないということは即ち存在しないと一緒」というなにやら哲学のような話。

全体に、最新の知識を表面だけなぞったような話だったがけっこうおもしろかった。
それから、もしこの宇宙がどんどん膨張を加速させているようだと、次第に宇宙を観測できなくなりとても悲しい(もちろん、筆者がそこまで生きているはずはないのに・・・)という話はいかにも学者の純粋な知識欲や知的好奇心を表しているようでなかなかよかった。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

アントキノイノチがんばっ!卓球部 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。