永遠の0 [映画]

岡田准一主演の話題の映画。

本を読んで、とてもよかったので、映画になると聞いた時、
不安半分、楽しみ半分で待っていた。
で、初日。
レイトショーで見たのだが、けっこう人が多い。

(ラストシーン以外の)岡田准一、吹石一恵、山本学、零戦の戦闘シーンなどがよかった。
逆に、それ以外は・・・

もちろん、悪い映画ではない。
しかし、音楽や脚本があまりにも感動をもりあげようとして(?)、逆に、小説のもっていた感動をそいでいた。
さらっとした感じ、とまでは言わないが、もう少し、押さえた表現で演出してほしかった。

また、小説では充分にページをかけて説明ができたことが、(かなり長い上映時間とはいえ)映画では説明不足になってしまっていた。

ラストシーンの岡田さんの表情は、どうしても納得できるものではなかった。
脚本では「静かに澄みきり、微笑みすら浮かべている」とあるそうだが、
微笑みではなく、にやにや笑い(というといいすぎだが)にしか見えなかった。
本人も死ぬのではあるが、敵艦には奥さんや子ども、あるいは年老いた両親をもっているであろう「人間」がたくさん乗っているのである。
あれほど、奥さんや子どものことを思っていた宮部久蔵が、これから道連れにする敵(人間)のことを考えなかったとは思えない。

あの表情、もう少しどうにかならなかったものか。
さらに、その直後、「永遠の0」の文字が大写しで現れたのには閉口した。

さんざんなことを書いたが、それほど悪い映画ではない。
というか、充分に見る価値はある。

ただ、本を読んだときには、あれだけこみあげたきたものが、この映画ではほとんとなく、
また、見終わった観客の誰も涙を流していなかったという事実を考えると、
やっぱり、小説を読んだ後で見る映画ではないのだろう。

えっと、「永遠の0」。
映画はいい映画だと思うし、小説はほんとにいい小説だと思っています。(ほんとです)

小説の「永遠の0」を読んで、感動した人には、ぜひ、
「散るぞ悲しき」と「戦艦大和ノ最期」を読んでほしい。
ノンフィクションのもつ力の大きさを感じることだと思う。
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