二十四の瞳 [小説]

壺井栄

家にあった「二十四の瞳」を改めて読み直してみた。
壺井さんの文章は、なぜかあったかくて、読み進むほど、悲惨な話になるのにまったくその悲惨さを感じさせない。

壺井さんの戦争に対する怒りがこの小説の原動力だったのかもしれない。

今、不況といいながら、この大石先生の教え子たちのその後を考えたとき、なんと幸せな日々をすごしているのだろうと思ってしまう。わずか数十年前には、日本も貧しかったのだなあと再認識。

作者壺井栄さんの兄弟は12人兄弟だったらしく、それがこの二十四の瞳につながっているらしい。

「ある晴れた日に」での松江の弁当箱の話とソンキの写真の話は、過去、何度か読んだことがあるはずなのに、目頭が熱くなってしまう。
少しずつ読み進めるつもりだったのに、つい読み終えるまで夜更かししてしまった。心があったかくなる小説と言うのはやっぱりすごいなと思う。
壺井さんの生まれも、この小説の舞台小豆島ということだ。だからこそ生まれた作品なのだろう。

読んだことのある人も、読んだことのない人も、ぜひ読んでほしいと思いつつ・・・。
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